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執務環境改善を要望する要望書について
2022年6月24日付で法務省に対して、検察庁における執務環境改善に関する要望書を提出させていただきました。
大まかな内容につきましては、至って平凡で常識的な範囲内にとどまるものであり、今後10年もすれば当然のように改善されていく項目ばかりではないかと考えています。
しかし、こういった内容ですら、組織であることを言い訳に、検察庁においては長年労働時間の問題やハラスメントの問題を放置してきた実情があります。
要望書の内容について
要望書の内容は、大まかに言うと
・ 厚生労働省が定める「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」に従って、機械的な方法またはそれに準ずる方法によって(時間外)労働時間を管理するようにしていただきたい。
・ ハラスメントを行った者が管理職に居座り続けないよう、人事上の扱いを整理して欲しい
という内容です。
労働時間の適正な把握を求めた理由
まず労働時間について上述のような要望を行った理由は、本件事案において、検察庁側が把握していた時間外労働時間と、PCのログイン、ログオフの履歴から明らかとなった時間外労働時間に数十時間単位で差が認められたためです。
もちろん検察官の仕事は、時に非常に多忙になる仕事ですから、労働時間が相当長時間に及ぶと言うことが当然想定されるものではありますが、管理する立場の者が労働時間の正確な把握は、職員の精神状態等を認識する上で重要な指標となるものですから、速やかに機械的な方法による労働時間の把握を求めるものです。(なお、現時点において、検察庁内では、自己申告による労働時間の把握が行われています。また、検察庁によっては、評価に響くなどとして人事院が定める数字を超えないよう各自調整を求められるケースも聞き及んでいるところです。)
ハラスメントに関して人事上の扱いを整理するよう求めた理由
次に、ハラスメントに関して人事上の扱いを整理するよう求めた理由ですが、これは、職員を精神的に追い込むハラスメントを繰り返し行っていたにもかかわらず、一度外部団体などに異動したり、現場に戻ったりした後、再度管理職として復帰し、さらにハラスメントを繰り返しているようなケースが多々認められたことから、このような要望をさせていただいています。
署名について
上述の要望書とは別途、亡くなった検察官の友人から、公務災害としての認定を速やか求めるとともに、同様の事例が発生しないよう職場環境を改善するよう求める意見に賛同する内容の署名を託されましたので、これを法務省に対して送付させていただいています。
内容につきましては特定性があるため、公表は控えさせていただきますが、亡くなった検察官の人柄が伝わってくるものです。
改めまして、署名活動にご賛同いただきました皆様に感謝申し上げます。